まだ何か役立つ物があるかもしれないと思い、私はこの場所をさらに物色することにした。
整理された棚に並ぶ物をざっと眺めながら奥へと進む。
そこには色々な物があった。
色とりどりな布類。
多種多様な小木片。
多数の薄い金属板。
どれもこれも何に使うのか分からない。
つきあたりまで進んだものの、役に立ちそうな物は見当たらなかった。
これ以上ここにいても仕方がないと思い、私はこの場所を出ようとした。
かつて扉があった場所まで進んだその時。
廊下の曲がり角から人影が現れた。
そして、異変に気がついたのか人影はこちらを向いた。
その顔には見覚えがある。
メイド長の咲夜だ。
咲夜は私のところまで来ると、あきれたような表情でこう言った。
「あー、また随分と散らかってしまいましたね。
片付けますのでご自分のお部屋に戻っていてもらえせんか?」
一瞬断ろうかとも思ったがやめた。
咲夜の目の奥に優しさと厳しさが入り混じったような感情を見た気がしたからだ。
ここで逆らうのは両者にとって良くないと思わせるような…。
だから、私は一言返事をし、自分の部屋に戻ることにした。
「うん。わかった…。」
Ending No.1
─物は大切に─
咲夜「教育ってのは長い目で見ないといけないから大変ね。」
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