私は慌てながらも平静を装ってこう答えた。
「別に。何もしてないよ?」

しかし嘘は簡単に見抜かれてしまった。
お姉様は笑いながらこう言ってきた。
「嘘よ。何も企んでないのにあんな怪しい歩き方しないでしょ?」

確かに、言われてみればその通りだ。
自分の家の中をやたらときょろきょろしながら歩いているのは怪しすぎる。
これ以上嘘をついても無駄だと思った私は正直に言うことにした。
「ちょっと家の外に出てみたくなって。」

するとお姉様は驚いたような顔をした。
しかしそれもわずかの間。すぐにいつもの落ち着いた顔でこう言った。
「だーめ。ほら、今日は私も家にいるし遊び相手がいないと寂しいわ。」

そういえば、お姉様はここのところ留守にしがちだった。
そのお姉様が遊んでくれると言っている。
家の外に出たい気持ちがなくなったわけではない。
しかし、今日一日くらいお姉様と遊ぶのも悪くないと思う。
別に外へ行くのは明日でもいいだろう。
そう思った私はこう答えた。

「うんっ! わかった!」



Ending No.2   ─嘘はよくない─
レミリア「嘘って結構ばれてるものよ? 周りが知らない振りをしてるだけで。」

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